リストランテ ヴェッキア ランテルナ

富士の本格的イタリアンで味わう
ほうじ茶を使ったドルチェ

「ほうじ茶を使って、和風ではなくイタリアンのドルチェを作り出したい」と考え、生み出されたのが「ほうじ茶のティラミス」。スポンジ生地に染み込ませるのはエスプレッソではなくほうじ茶シロップ。あくまでティラミスの王道は外さずにほうじ茶らしさを出しました。ほうじ茶パウダーときな粉のかすかな苦味にほうじ茶と黒蜜を合わせたソースの甘さが絶妙な味わいです。

なめらかな食感の「ほうじ茶のパンナコッタ」は、このなめらかさを出すために試行錯誤した一皿。生クリームに和えてもほうじ茶の茶葉が開かないため、リキッド状のお茶を使ってみたり、粉末のほうじ茶を茶筅で点ててみたり。茶の配合が多いと強すぎ、少なすぎると風味が出ません。試作の中で気づいたのは「ほうじ茶は乳製品にすごく合う」ということ。完璧な組み合わせの自信作が生まれました。

もともと黄色が濃い赤玉の卵を使っているため、色味からはさほどほうじ茶を感じない「ほうじ茶プリン」。ですが味わうと確かなほうじ茶の香りが口中を満たし、鼻腔を抜けます。「このほうじ茶の良い香りを出すために工夫しました」とシェフ。そして柔らかな食感を保つために、普通のプリンより焼き時間を短くしているそう。繊細な調整を重ね完成したドルチェは、どれも大好評です。

ジェノバやトリノで修業したシェフが腕を振るうヴェッキア ランテルナは北イタリア地方の料理が楽しめる本格的なレストラン。店名はシェフが修業したお店の名前を継承しています。パスタによってすべてソースを変えるなど、一つ一つ丁寧に作っている他の料理との調和を乱さないよう、ほうじ茶のドルチェにもそれぞれ持ち味を引き出す工夫が凝らされています。